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【エデュケーションラボ】「『導く』と『委ねる』の間にある揺らぎ」をテーマに開催しました。

第5回となるエデュケーションラボが10月末に開催されました。

今回のテーマは、「『導く』と『委ねる』の間にある揺らぎ」です。
「自分の期待や願いのもと人をガイドすること」と「相手に委ねて自分の意図を手放すこと」について話し合いました。

はじめに、このテーマの事例として、コロナ禍を経てCFFで3年ぶりに開催されたマレーシアでのワークキャンププログラム*でCFFスタッフが実際に感じた「揺らぎ」が挙げられました。

*CFFのワークキャンププログラムとは
日本人参加者(大学生、社会人等)と現地の青年が、CFFフィリピン、CFFマレーシアが運営する児童養護施設「子どもの家」の施設建設等に関わるボランティアワークを行うプログラム。
詳しくは海外ボランティアプログラムについてのページをご覧ください。

今年9月に開催されたCFFマレーシアRestartキャンプでのワークの様子
〈CFFのスタッフが、プログラムの中で実際に感じた揺らぎ〉
・「多様な意見・学びがあっていい」けれど、その多様性の先にあるものは何か。
・こちらから「教える」のではなく、相手自身が「気づく」にはどうしたらいいのか。
・ワークキャンプの主語は誰なんだろうか。
・自分と相手にパワーバランスに差がある時、自分の言葉が答えになってしまうリスクがあるのではないか。


そして、このような事例をもとに参加者同士で話し合いを行い、次のような意見や感想が出てきました。

・自分も揺らいでいいんだと思えた。
・「導く」「委ねる」あるいは「誘う」なども状況に応じて使い分けられるしなやかさを持つこと、多様な物差しを持つことが大切なのではないか。
・「願い」と「責任」を”いい葛藤”として両立する、それを突き通せる自信をもつことが大切。
・学校現場の中でも、形式的には生徒に答えを決めることを委ねているように見えて、その問い自体が誘導的な時がある。 (例:なぜ〜してはいけないのか?なぜ〇〇が大切なのか?)
・大人も子どもに導かれるし、子どもも信じている大人に委ねることもあるのではないか。

今回のエデュケーションラボでは、
学校、家庭、その他あらゆる関係性の中で生まれる”揺らぎ”、葛藤の経験が、参加者それぞれの立場から語られました。
それがまた新たな揺らぎ、問いを生みながらも、同時にそれが誰かの揺らぎに対するヒントにも繋がっていく時間となりました。